設備系のRevit


Revit(レビット)は建築系の3DCADですが、建築と言っても幾つかの分野に分かれます。

だからその分野に特化した機能を持たせたソフトにして、それぞれ専門的なRevit(レビット)として販売されています。

そんな話の中で、前回は構造系のRevit(レビット)である「ストラクチャー」と、意匠系の「アーキテクチャー」を紹介しました。

鉄筋を自動で生成する機能と、壁などの仕上を入力する機能。

実際に両方を使ってみて機能を比べてみると、これらの2種類はほとんど同じだということが分かります。

だからユーザーとしては、この2つのRevit(レビット)が統合されれば良いな、と思ったりします。

まあ販売をする側の立場から考えると、統合なんてしないで少しずつ特化した機能を増やしていくんだろうな、という気がしますけど。

その方がCADとしての価値は高いですからね。

という話はさておき、今回はRevit(レビット)の種類の続きと言うことでもうひとつのタイプについて説明をします。


■設備系のRevit(レビット)

「構造=ストラクチャー」は、建物の骨組みについての図面を作成する為のRevit(レビット)。

「意匠=アーキテクチャー」は、その骨組みの上に仕上げをする図面を作成する為のRevit(レビット)。

前回はこれらのタイプについて紹介してきましたが、今回紹介するのは少し系統が違います。

大きなくくりで言えば「建築」と言えないこともないですけど、もう少しはっきり表現をすると「設備」なんですよね。

ということで、今回紹介するのは設備系のRevit(レビット)で、これは少しタイプが違ってきます。

とは言っても、設備は建築として重要な要素であり、欠かすことが出来ない要素だということに違いはありません。

いくら建物のデザインが優れていて、なおかつ地震に強い建物であったとしても、建物としてはそれだけでは不十分です。

これがなければ建物として成り立つことはない、というくらい重要なのが「設備」なんです。

もう少し具体的に書くと……

どれだけ洗練されたデザインを持った部屋であっても、空調が効いていない部屋なんてイヤですよね。

どれほど仕上げに凝ったトイレであっても、水が流れなければ全く意味のない空間になりますよね。

どれほど使い勝手の良いオフィスであっても、コンセントがなかったり、照明がなくて夜は真っ暗とかあり得ないですよね。

これらの問題を解決するのが「設備」なんです。

 

■建築のみ=箱だけ

柱と梁・床などで建物の構造を構成するのが「構造」、その上を綺麗に仕上げ材で覆うのが「意匠」。

確かに建物の見た目だけで考えると、この二つで建物の外形は完成する事になります。

でもそれだけでは不十分だというのは、先ほど例に挙げた内容を見ればよく分かると思います。

人間の体で例えると、ちょっと強引に感じるかも知れませんが、建物はこんな感じで表現されるはずです。

・構造 = 骨

・意匠 = 肉・皮

・設備 = 血液・神経

どれも人間の体を構成するのに必要不可欠な要素、ということに違いはありません。

でも、一般的にはどうも「意匠」が建築のメインという感じに考えられていることが多いので、どれも重要ですという話をしてみました。

 

■空調・衛生・電気

一言で「設備」と言っても、その中には様々な要素があります。

部屋を快適な空間にする為に必要な「空調設備」、電源の供給をしたり建物を明るくするのに必要な「電気設備」。

そして、蛇口をひねると水が出たり、トイレのレバーをひねると水が流れたり、流した水が溢れたりしない為に必要な「衛生設備」。

建物を建てる際には、「建築」「空調」「衛生」「電気」という専門分野に分かれ、それぞれの会社がチームを組むことが多いです。

他にも「昇降機設備」など様々な分野がありますが、大きなくくりではこの4つになるんです。

建築に比べて設備が目立たないのは、大抵の設備は天井裏とか壁の中などに隠れているから。

逆に言えば、建物を建てる際には、建物が完成した後で隠れるように工事をしないといけない、ということですよね。

その為には、建物の完成形を視覚的に表すことが出来る「図面」が非常に重要になってくるんです。

ということで、そんな設備系のRevit(レビット)を「Revit MEP」と呼びます。

M:機械

E:電気

P:配管

「MEP」の意味は上記の通り、それぞれの設備を3Dで入力する為のCAD、と言うことになります。

2Dの図面でも同じですが、図面を書く際には建築と設備を充分に整合させておく必要があります。

例えば意匠で天井をこの高さにしたいと思っても、構造で上の階の鉄骨梁がそれより下がっていれば、天井を下げなければならない。

また、仮に上階の梁が天井よりも上だったとしても、空調のダクトがそれよりも下がっていれば、やっぱり天井を下げるしかない。

そういう検討をする為に、3Dの情報を持ったデータというのは、非常に都合が良いんです。

2Dの図面でやっていたことを、やはり3Dでもやる訳ですけど、正確さと分かりやすさが大幅にアップするんですね。

そのあたりの話は後で詳しくしていきますが……

今回は、設備要素を3Dで作成することが出来るRevit(レビット)MEPがある、ということを覚えて頂ければと思います。

 

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