熟練しているが故のこだわり

3Dパーツとして構築される部品が、CAD的な部分ではなく建築的な部分で情報を持っている。

これがBIM(ビム)の大雑把な概念になります。

その昔、図面を手で作図していた時代から、CADの時代になった時にも、図面に対する考え方が大きく変わりました。

そして二次元CADの時代から、少しずつ三次元CADの時代になっていくに従って、考え方がまた変わっていくでしょう。

それが具体的にいつ変わっていくのかは、私が断言できるような話ではありませんが、大きな流れではそうなっていくはずです。

もし図面に関わった仕事を続けるのなら、BIM(ビム)の考え方を理解しておいた方が有利かも。

先のことは分かりませんけど、概要でも知っているのと、全く知らないのとでは大きく違いますよね。


■図面業界の革命

このように、ある技術が導入された結果として、図面をとりまく環境が一気に変わってしまうことが、稀にですがあります。

3DCADとBIM(ビム)という概念がそれに該当するかは、未来になってみないと分かりません。

しかし、そうした可能性があるのだから、少なくとも知識だけは仕入れておいたほうが良いと私は考えています。

手描きの時代からCADの時代に変わった際には、新しい技術に目を向けなかった人が結果的には置いて行かれました。

皮肉にも、手描きのスキルが高かった人が、特に。

どんなに手描きが早くて綺麗でも、CADを使わないと仕事が出来ない状況になるまで、それほど時間はかかりませんでした。

ちょっと大げさな表現かも知れませんけど、図面を取り巻く世界の革命と言っても良いんじゃないかな。

今まで積み上げて来た手描きのスキルが、全部とは言いませんが、あまり必要とされなくなる。

ちょっと寂しい話ですよね。

そんな状況を前にして、大きな時代の流れに逆らうことなど、きっと誰にでも出来なかったと思っています。

■2DCADへのこだわりが大きいと

ここで私の場合がどうだったかを書いていくと……

幸いというか、私は手描きのスキルが非常に低かったお陰で、CADへの移行が割とスムーズでした。

プロとしてこういう話は恥ずかしい限りなんですけど、まあとにかく割と早い時期にCADを動かしていました。

でも当時手描きのスキルが圧倒的に高かったら、CADにすんなりと移行できたかどうか分かりません。

今まで慣れ親しんで来た仕事のスタイルを一気に変えることが出来るか、あまり自信がないというのが正直なところです。

これを今に置き換えてみると、一体どうなるか。

今現在私は、少なくとも2DCADで図面を描くことにおいて、大抵の人に負けないスキルを持っていると思っています。

こういうのって、早めにCADを使い始めた人のアドバンテージかも知れませんよね。

もちろん、そんな言っても意味のないことをわざわざ口に出すことはしませんけども……

少なくとも、そういう意気込みというかプライドを持って仕事をしている、ということです。

これはプロとして当然のことだし、必要なことだとも思いますけど、それが3DCADに与える影響は微妙ですね。

2DCADのスキルにこだわってしまい、3DCADに移行するのが遅れてしまう、という可能性を考えると。

手描きの高いスキルを持っていた方が、なかなかCADを覚えようとしなかったのは何故なのか。

それは「今までやって来た仕事に自信とプライドを持っていたから」ではないかと思うんです。

これと同じような話が、私を含めた2DCADの熟練者全てに当てはまるのではないでしょうか。

3DCADが主流になってきた段階で、あっさりと今まで使ってきた2DCADへのこだわりを捨てることが出来るか。

なかなか難しい問題ですよね。

 

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