大量の設計図をまとめる際に

2DCADを使って設計図をまとめる場合、大抵はどのような手順になるのか、という話を前回取り上げてみました。

まずは一般図から始めてしっかりとまとめていく、という当たり前すぎる話でしたが……

まあこれが王道と言えるやり方なので、ここで「え?そんな方法が?」みたいなやり方を書くことは出来ません。

プランがしっかりと決まっていないのに、建具のことを細かく考えたり展開図を作図したり。

そういう意表をついた手順をやってみると、どうしても無駄が発生するのがよく分かります。

やっている最中は頑張って進めている気分になりますけど、後で結局ほとんどやり直しになる可能性がある手順ではまずいですよね。

まずは建物の用途と大まかなプランを検討して、後から何度も動かしたりしないようなレベルにしておくことが大事です。

もちろん様々な要素を考えた結果として、後で何度も何度も変更になることは良くある話です。

そうした変更が大量に発生するのは、これから建てるその建物をより良くする為に、ある程度仕方がないこと。

そうではなくて、単なる設計の検討不足とかいう理由で変更を繰り返すのは、極力避けたいところです。

そうならない為にも、まずは全体のプランをしっかりと固めておく、という手順が一般的ではないでしょうか。


■分業と外注化と

一般図がある程度まとまった段階で設計図は次のステップに進み、もう少し細かい部分の表現をしていくことになります。

その建物にどのような建具が取り付くのかを示す建具表や、主要な部屋の展開図、壁の仕様や屋上の納まりなどの詳細図など。

さらには建物全体のサイン計画や、建物周辺の道路や緑地などをどのように計画するかを示す外構計画などなど。

細かい図面を描けば描くほど、その建物をどのように設計するか、という設計者の意図が伝わりやすくなります。

相手に伝達する情報量(=図面の枚数)が多い方が、相手に自分が考えていることをより伝えやすくなりますよね。

だからどうしても設計図の図面枚数は多くなりがちで、図面の種類も多岐に渡り、最終的には膨大な枚数になっていく訳です。

ただ、かなりのボリュームになることが多い設計図を、意匠設計者一人で全て作図するのは物理的に難しいです。

設計する建物の規模が小さければ何とかなりますが、一定の規模以上では「難しい」というよりも「不可能に近い」と言った方が正確かな。

物理的に作図が難しいならどうするかというと、まあこれも当然の話ですが分担して作図をすることになります。

社内で作図を分担することもあるかも知れませんが、一般的にはCADを使いこなせる会社への外注が多いのではないかと思います。

 

■不整合の大きな要因

理想的な話だけを考えると、やはり設計者が全ての図面を描くべき、という話が前提になるとは思います。

ですが、それは全然現実的な話ではないので、出来るだけ分担して大量の設計図をまとめていく、という流れになります。

まあ出来もしない理想を語るだけでは、実際の仕事では全然相手にされませんから、そんなことを言う人はそれほど多くないとは思いますけど。

複数の人が設計図の作図に関わっていくという状況は、絶対的な仕事量を考えると仕方がない事。

少なくとも私はそう思ってます。

そうして設計図をまとめるしかない訳ですけども、それによって一体どんな問題点が発生するでしょうか。

メリットは図面をまとめるスピードが早くなることですが、これはもう必須条件という感じですね。

一方のデメリットとしては、複数の人が作図することによって、図面の整合性が保持出来なくなるという点が挙げられます。

もちろん一人で作図することによって、設計図の不整合が綺麗になくなる訳ではありません。

でも、自分一人で図面を修正する場合、修正した部分に関連してどの図面を修正すべきかが分かります。

それが例えば三人で修正することになった場合は、一人で修正する場合に比べると、やはり整合性という意味では劣ります。

三人ならまだチームワークで何とかなる可能性もありますが、図面に関わる人数がもっと増えた場合、どうしても不整合が出やすいんです。

こうした問題が現状あって、それをRevit(レビット)がどのように解決しているか。

そしてRevit(レビット)特有の問題点はないのか、というあたりを次回以降で書いていきたいと思います。

 

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