お互いに得をする関係か

前回はフロントローディングにはどのような問題点があるのか、という話を少し考えてみました。

フロント(初期)ローディング(負荷)ということで、フロントに位置する設計の負荷が純粋に増えてしまう。

それだけの概念になってしまうのなら、そんな考え方など浸透するはずはないし上手く行くはずがない。

前回はそんな感じの話でした。

もちろんこれは私の個人的な考えなので、全てのパターンにそれが当てはまるかどうかは分かりません。

けれど、どちらかと言えばそういう傾向にある、ということだけは間違いない事実だと思います。

そんなフロントローディングを実行して、それで一体設計が得をするのか、というのは非常に大きな問題です。

負荷がかかる方に大したメリットがなければ、そんなことをわざわざやるはずはないですから。

ということで、今回ももう少しだけフロントローディングについて考えてみたいと思います。

問題点も良いんですけど、今回は問題を解決する為にはどんなことが必要なのか、というあたりを考えてみましょう。


■Win-Winの関係か

便利な商品を手頃な価格で販売した場合、その商品が爆発的に売れれば企業は大きな利益を上げることになります。

でも得するのはその企業だけではありません。

便利な商品を納得のいく価格で購入することによって、お客さん側も大きな得を味わうことになるんです。

とんでもなく普通の事を書いちゃってますけど……

この、商売の基礎と言っても過言ではない関係を「Win-Win」の関係と呼びます。

これは非常にシンプルな考え方ですけど、それだけにごまかしがきかない部分でもあるんです。

どんなビジネスであっても、お互いが得をする関係がない限り、その関係は長く続くことはありません。

例えば、爆発的に売れた商品があっても、人気があるからと言って価格を高くしたり、商品の改良を怠ったりするとすぐに売れなくなります。

これは購入するお客さんにとって大きなメリットが無くなった、つまり「Win-Win」の関係が崩れたことを意味しています。

そうするとその企業も収益が上がらない訳ですから、得をするどころか大きな損失を出すことになります。

と、Revit(レビット)について解説するサイトなのに、ビジネス云々とか書くのはおかしいのですが……

BIM(ビム)の問題点として、フロントローディングを考える際にも同じ事が言えるので、こうして書いてみました。

 

■設計は得をするのか

フロントローディングを実践することによって、この「Win-Win」の関係が、設計と施工の間で成り立つのか。

これが非常に大きなポイントになってきます。

先ほども書いたように、Win-Winが成り立たないと、その関係は長く続くことはありません。

つまり、設計が大変な思いをするだけのフロントローディングでは、恐らく考え方として定着しない、ということです。

前回も出したグラフですが、施工段階は下図の色をつけた部分になります。

 

施工段階はどこか

 

グラフ上では確かに、理想的なラインの方が、施工段階での労力はすくなくなっていますよね。

その代わりに設計の業務量が大きく膨らんでいます。

もちろんこれは単なる説明用のグラフですから、そのままそれが業務量という訳ではないですけど、方向性は同じです。

このグラフだと施工は嬉しいですけど、設計はあまり嬉しい状態にならないんじゃないか、と思いますよね。

このあたりがフロントローディングが抱えている問題点ではないか、と私は考えています。

だったらどうすれば良いのか、という話は次回に続きたいと思います。

 

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