設計と施工の関係を考える

規模の大きな物件をRevit(レビット)で3Dモデリングする為には、かなりの労力が必要になってきます。

手間・時間・コスト。

それらを費やすことによってはじめて、干渉チェックやパースなどに利用できるモデリングデータが完成する訳です。

この先もっとRevit(レビット)が便利になっていけば、かかる手間もコストも減っていくとは思います。

しかし今まで書いてきたように、現状では2DCADよりも手間がかかってしまう、という現実があります。

とは言っても、大変だから3Dで設計しない、という話で終わってしまったら、今までと何も変わりません。

技術的な部分には、プロとして挑戦をしていかなければならない部分も、きっとあるはずですよね。

だから、やっぱり積極的にRevit(レビット)を使っていきたいと私は思っています。

規模が大きい建物であればある程、3Dモデリングにかかる手間は大きくなっていくけれど……

設計図の不整合によって生じる影響も大きくなっていき、それを未然に防ぐ為に3DCADが有効になっていくはず。

必要なコスト以上の効果を得ることが出来る可能性もある、という話になるんじゃないか。

少し願望も入っていますけど、そうなる可能性は結構あるので、やはりもう少しRevit(レビット)には便利になって欲しいですよね。

今回はそんな話を踏まえて、そこまでコストをかけて3DCADを使うのは、最終的に誰の為なのかを考えてみたいと思います。


■様々な立場があって

どんな用途でも良いんですけど、建物を建築する際には、大きく3つのグループというか立場に分かれます。

大雑把に分けると以下のような感じです。

・施主

お金を支払って目的の建物を建てようとする人、または企業

・設計

施主から依頼を受けて、法律や使い勝手を満たした建物を設計する企業

・施工

設計の主旨にあわせて実際に建物を施工する企業

もう少し細かく分類していくと、設計や施工には、意匠や構造や設備・電気などの区分があります。

また規模の大きな施工会社、いわゆるゼネコンは設計部を持っている場合がほとんどなので、設計と施工が同じ会社という場合も多いです。

が、今回はそこまで細かく考えないで、施主と設計と施工というファクターに分かれますよ、程度の認識で構いません。

 

■設計と施工の関係

どんなビジネスにもお金を支払う側、つまりはお客さんが必要ですが、建物を建てる場合は施主がお客さんになります。

基本的には施主から設計会社と施工会社に発注があって、建物のプロジェクトがスタートする、という流れですね。

施主の要望を取り入れた建物を設計が検討して、打合せを継続しつつ、法的に問題ない建物を設計していく訳です。

そして、その設計主旨を盛り込んだ設計図を作成します。

そうして出来上がった設計図をベースにして、実際に何もない場所に建物を造っていくのが施工です。

設計と施工はそれぞれの業務のプロとして、施主から報酬を貰って仕事を受けている、ということになる訳です。

つまり、基本的に設計と施工は対等な関係になる、ということ。

まあ実際には設計と施工は「設計内容や変更点を指示して現場を監理する」関係になるので、対等な関係とは言い難い状況ですけど。

そうしたパワーバランスは別として、少なくと異なる企業がそれぞれの利益を目指して動くことは確実です。

設計がRevit(レビット)を使ってフロントローディングを頑張ると、施工がスムーズに進む訳ですが……

それが現実的に難しいのは、この関係を考えただけでも何となく想像が付くのではないかと思います。

設計は自分の会社に利益をもたらすように動くし、施工だって当然同じ考え方で仕事をします。

その状況で「フロントローディングでお互い協力して頑張りましょう」と言えるかどうか。

これはやっぱり難しい話ですよね。

 

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