お互いに得をする関係か

前回はフロントローディングにはどのような問題点があるのか、という話を少し考えてみました。

フロント(初期)ローディング(負荷)ということで、フロントに位置する設計の負荷が純粋に増えてしまう。

それだけの概念になってしまうのなら、そんな考え方など浸透するはずはないし上手く行くはずがない。

前回はそんな感じの話でした。

もちろんこれは私の個人的な考えなので、全てのパターンにそれが当てはまるかどうかは分かりません。

けれど、どちらかと言えばそういう傾向にある、ということだけは間違いない事実だと思います。

そんなフロントローディングを実行して、それで一体設計が得をするのか、というのは非常に大きな問題です。

負荷がかかる方に大したメリットがなければ、そんなことをわざわざやるはずはないですから。

ということで、今回ももう少しだけフロントローディングについて考えてみたいと思います。

問題点も良いんですけど、今回は問題を解決する為にはどんなことが必要なのか、というあたりを考えてみましょう。

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設計だけが苦労をする?

設計をする際にBIM(ビム)を導入して、フロントローディングを実現してトータルコスト削減を狙う。

その為にはRevit(レビット)などの3DCADを利用して、早めに干渉チェックをかけていくことが重要で……

と、こうして書くと数行で終わってしまうこの理想的な仕事の流れですが、実際にはそう簡単ではないんですよね。

理想と現実は違う場合が多い。

ということで、フロントローディングには現実的に幾つかの問題点がありますよ、という話を前回までにしてきました。

フロントローディングというのはその単語が意味する通り、最初に負荷をかけて頑張った方が結局は得、という発想です。

ただ、こうした書き方をしてしまうと、設計には現状あまり負荷がかかっていないんじゃないか、という感じになります。

しかし当然の話ですが実際はそんなことなんてなくて、今でも充分設計には負荷がかかっているんです。

3DCADを使っていなくても、建築と設備の取合いを検討して、それを図面に反映させていく。

そんな業務をしている訳ですから、楽をしているはずはありませんよね。

今まで以上に負荷をかけるフロントローディングという考え方が、設計から歓迎されるかどうか……

考えるまでもないことだと思いますが、いかがでしょうか。

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フロントローディングの問題点

手戻りによる無駄なコスト増加を防ぐために、出来るだけ設計の初期段階でしっかり干渉チェックなどをやっていく。

最初にかかる手間とコストは大きいけれど、建物が完成するまでのトータルで考えると、結果的にはコストを抑えることが出来る。

これがBIM(ビム)でよく出てくる「フロントローディング」という言葉が持っている意味です。

最初にかかるコストが増加することは間違いないですけど、事前検討しなかった場合に比べると効率が良い。

これは考え方によっては非常に優れた手段です。

コストが低くなる可能性があることにプラスして、さらに手戻りが減る訳ですから、工期に与える影響も少なくはないはず。

もちろん、仕事が理想的に流れていけば、という条件はつきますけど……

それほど優れた手段であれば、もう全ての建物がBIM(ビム)を導入してフロントローディングすれば良いんじゃないか。

と、そんなことを考えてしまいませんか?

でも現実はそうではなくて、少しずつBIM(ビム)も浸透してきていますが、全ての建物が採用している訳ではありません。

便利で低コストならあっという間に普及するはずで、それが現状出来ていないのはなぜか。

今回はそのあたりの問題点を考えてみることにします。

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フロントローディングとは

建物を完成させる為に必要な設計図というと、分かりやすい意匠設計をイメージする方が多いかも知れません。

でも、建物のプランとかデザインを決めただけでは、実際に利用する建物として機能しないという現実があります。

各部屋毎に必要な設備は違ってくるし、部屋の用途によって必要な床の強度も違ってきますから。

そうした項目をきちんと設計するのが、構造設計であったり、電気設計であったり設備設計であったりします。

これら全てが検討されてはじめて、建物はその役割を果たす、というのは少し大げさな表現かも知れませんけど……

実際にいくら豪華な内装の部屋でも、照明がなくて真っ暗だったり空調が効いていなかったりすると、部屋としては失格です。

ましてや地震がきた時に床が抜ける部屋とか、もうデザインがどうとかいう問題じゃないですよね。

それだけを考えても、意匠だけではなく、設備や構造設計が非常に重要な要素であることが分かると思います。

まあちょっと極端な例ですけども。

それらの設計はそれぞれ専門的な知識を必要とする為、別々の設計者が設計をすることになります。

もちろん綿密な打合せをしながら設計を進める訳ですが、そこにはどうしても不整合という問題が発生します。

意匠と構造、意匠と設備、あるいは設備同士などなど、設計図の内容に食い違いが生じるパターンは色々。

そうした問題が発生するのは、人間が仕事をしている以上、ある程度は仕方がないことです。

ヒューマンエラーをゼロにすることは出来ないので、出来るだけゼロに近づくような仕組みを考える訳です。

そうすると、不整合を解消する為に3DCADを使って干渉チェックをする、という選択肢が出てくるんです。

そしてそのチェックを、出来るだけコストの影響が少ない設計段階に、ある程度の手間をかけて実行する。

これに大きな意味があるんです。

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設計初期段階での干渉チェック

建物を設計して、それを実際に施工していく際には、様々な業種が入り乱れる為に問題も色々と出てきます。

それをまとめていくことが、設計の次ステップである施工段階の仕事でもあり、また面白さでもあるんですけど……

それでも、施工段階に入ってしまうよりも前の設計段階で、ある程度問題点を洗い出して解決しておくことは大事なことです。

その為に、Revit(レビット)で3Dモデリングしたデータを利用して、事前に干渉チェックをしていく。

今後は少しずつそんな流れになっていくんじゃないか。

一人のRevit(レビット)ユーザーとして、少しの期待もプラスして、私はそんなふうに思っています。

せっかく手間と時間をかけて3Dモデリングをするのだから、図面やパースだけではなく、もっと有効に使っていく方が得ですから。

3DCADが図面以外にどんな活用方法を持っているのか、ということで、前回はそんな話をしてみました。

今回はもう少し干渉チェックについての話を続けたいと思います。

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