レンダリングしたパースの例
Revit(レビット)を使って3Dモデリングをする際には、基本的に「3Dビュー」と呼ばれる空間を使います。
自分で作成したモデルがどのような形状になっているのか、確認しながらモデリングをすることが出来る。
これは単純にCADとして、使い勝手を考えて用意されている、非常に便利な機能ではないか。
と、ちょっと大げさかも知れませんが、そんなことを思っています。
まあ実際は3Dビューで確認しながら作業をしないと、どうすることも出来ない状態になる訳ですが……
今回はそんな3Dビューを一歩進めて、もう少しリアリティが欲しい場合に使う機能を紹介します。
■カメラを使用したパース
前回も簡単に説明しましたが、3Dビューはあくまでもアイソメでの表現で、パースではありません。
もちろん分かりやすさを重視するシーンも多いですけど、よりリアルな表現を求めてパースを作りたい場合もあります。
そんな時は、カメラ機能を使ってパースを作成することが出来ます。
カメラですから、どこにカメラを据えて、どの方向を見るかなどの指定をすることが出来ます。
正直なところ、Revit(レビット)のカメラはあまり高性能とは言えないですけど……
とりあえず先ほどの建物で言えば、地上から建物を見たパースはこんな感じで表現することが出来ます。
遠近法の考え方で表示していない3Dビューとは、見た目が大きく違うのは明確ですよね。
ただ、この視点が実際だとか、アイソメで見えることは実際にないだとか、そういう話をここでするつもりはありません。
実際に人の目から見える状態が全てではなくて、分かりやすさを重視する場合もたくさんあります。
だからこそアイソメの3Dビューが用意されている訳ですから。
それはユーザーがその場その場で適切な視点を選べば良いだけの話で、どちらが正しいとかいう結論はないと考えています。
■レンダリング機能を使って
リアリティが必要な場合ということで、ずっと取り上げたかったレンダリングまでようやくたどり着きました。
操作の詳しい手順はここで説明しませんが、レンダリングという機能を使うと、3Dビューやカメラで表示された絵をリアルにすることが出来ます。
もう本当の写真と同じくらいのクオリティにすることも可能です。
前回の建物を使って、3Dビューとレンダリングした画像を比較してみるとこんな感じです。
まずはこれが3Dビューの画像。
このアングルで実際にレンダリングした画像がこちら。
カメラのビューはこんな感じ。
このビューをレンダリングするとこうなります。
ずいぶんイメージが違うと思いませんか?
まあ先程「本当の写真と同じくらいのクオリティ」と説明して、この画像では全然ダメですけど……
きちんと手間をかければ、そこまでのクオリティに持っていくことは充分に可能です。
というか、レンダリングは元々そういう目的で使うものですから、そこまで出来ないとあまり意味がないんですよね。
次回はレンダリング機能の特徴について、もう少し詳しく書いてみたいと思います。